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雨・雨・雨・・・

関東はもうずっと秋の長雨、真冬並の寒さ・・・。週末には台風までやって来るというから、エライこっちゃです。

なっちゃんの小学校の水田教育では、もう3回も稲刈りが延期になってしまい、わが家は今週末のキャンプをキャンセル。色々と予定がくるう秋になってしまいましたね~

ま、雨を嘆いても晴れはしないので、この秋は読書の秋・芸術の秋と割り切った方がいいかもしれないです。

そんなこともあり、ちょっとヘビーな本を読みました。

「いじめの構造 なぜ人が怪物になるのか」 内藤朝雄 講談社現代新書 2009

ここ数ヶ月、個人的に「いじめ」について考えることがあり、この本にたどり着きました。

言葉や表現が難しい部分が多々あり、もう一度読み直そうとは思いますが、私にはとても良い本でした。

私がずっと答えを探していたモヤモヤが、著者の分析と解説によりすーっと晴れた気がします。

「空気を読む」ことが一番大切になってしまう閉鎖された小社会で、いじめがどのように起こるのか・・・それは学校だけではなく、会社でも、地域でも、どこでも当てはまる理論です。

いじめ問題はもちろん日本に限った問題ではありませんが、日本人は特に「空気を読む」ことを大切にする風潮がありますから、色々な意味でいじめが起こりやすい社会なのだろうと思います。

また、いじめの加害者の多くは、その渦中ではまったく罪悪感を感じていないにもかかわらず、その集団から離れて(卒業するなどして)何年か経つと「アレは一体何だったんだ?」と我に返るという内容にはため息が出ました。

さらに、いじめを受けた被害者が、逆に加害者になっていく仕組みも解説されていて、なるほどと思わざる終えませんでした。

ここからは個人的な感想ですが、やっぱり最初に感じた「なんかおかしい・・・」は、大抵当たってるんだと思うんです。

ある組織に属したとき、そこの人間関係や伝統、暗黙の了解などに疑問を感じたとき、それはおおむね正しいのだと思います。

ただ、その感覚を大切にしながら組織に属し続けることはとても苦しい。

苦しいから、最初に感じた疑問を封印し、現状を是認し、最後には肯定してむしろ組織を守る側にまわって行くという道を選ぶ人が多いのだと思います。

ブラック企業が内部改革できない理由はそこにあるのでしょう。

自分が耐えて通ってきた道を否定することができないから。

私はもし自分の子が学校でいじめにあったら、真っ先に転校先を探そうと思いました。

そこを確保した上で手を尽くし、諦めがついたら軽やかに転校させようと思います。

うっかりブラック企業に就職してしまったら、私が勝手に辞表を書いて送りつけようと思います。

閉ざされた小社会で、そこにだけに通用する「ノリ」を絶えず読みながら、必死にいじめられない側に居続けようと気を遣う・・・悲しいなぁ、そんなの。

世界はもっと広いんだよ~

その教室、その職場、その人間関係を一歩踏み出せば、新しい世界が広がっているんだよ~

「わが家は今日も建築中!」の連載が終わったら、つぎの作品にはこうした内容を盛り込もうと思っています。誰にとっても他人事ではない内容ですからね。

次回作の参考にもなったとても良い本でしたので、読書の秋におすすめです

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